このページでわかること
- 寝床の中の温度・湿度の目安と、寝具に求められる条件
- 季節ごとの掛けものの重ね方と入れ替えのタイミング
- 寝室の温度・湿度・明るさ・音を整えるポイント
- パジャマと寝具の組み合わせ方
もくじ
- 目安は「寝床の中」が33℃前後・湿度50%前後
- 掛けものは「重ねて調節」が基本
- 枕やシーツも「汗を吸って逃がす」素材を
- 寝室の温度は「夏は涼しく、冬は冷やしすぎない」
- 湿度は「蒸し暑さ」と「乾燥」の両方に気をつける
- 明るさと音は「できるだけ暗く、静かに」
- パジャマと寝具は「組み合わせ」で考える
- よくある質問
目安は「寝床の中」が33℃前後・湿度50%前後
寝具を整えるときの目安は、寝床の中(体のまわり)が33℃前後、湿度50%前後とされています。公的な解説では、個人差や季節による違いはあるものの、このくらいが最適とされ、以前の厚生労働省の指針でも、体のまわりが33℃前後であれば眠りは損なわれにくいと考えられています。
眠りに入ると、体は熱を外に逃がして体の内部の温度を下げ、寝ている間にも汗をかきます。そのため寝具には、汗を吸って外へ逃がす性質(吸湿性・放湿性)と、温かさを保つ性質(保温性)の両方が求められます。掛けものは、寝返りがしやすいよう軽く体にフィットするものがよいとされています。
掛けものは「重ねて調節」が基本
掛けものは厚手の1枚で済ませるより、薄手のものを重ねて、季節や夜の気温に合わせて足し引きすると調節しやすくなります。
| 季節 | 重ね方の例 | 素材の選び方の目安 |
| 夏 | タオルケットやガーゼケット1枚 | 汗を吸いやすいパイルや、通気性のよいガーゼ |
| 春・秋 | 薄手の掛け布団+ケットを1枚 | 朝晩の冷えに合わせて、ケットを足したり外したり |
| 冬 | 掛け布団+毛布やブランケット | 保温感のある起毛素材やニット。寝る前に寝床を温めておく |
季節の変わり目は、日中は暖かくても夜に冷え込むことがあります。ケットや薄手のブランケットを1枚、手の届くところに置いておくと便利です。冬に電気毛布や湯たんぽを使うなら、寝る前に寝床を温めておき、眠るときは電気毛布を切るかタイマーで。一晩中温め続けると、体が熱を逃がしにくくなることがあるとされています。
枕やシーツも「汗を吸って逃がす」素材を
枕カバーやシーツは、肌に直接ふれる寝具です。公的な解説では、寝ている間の汗に備えて、枕にも吸湿性・放湿性のよい素材を選ぶことがすすめられています。
綿や麻などの天然素材は汗を吸いやすく、夏はさらっとした平織りやガーゼ、冬はやわらかな起毛やワッフルなどの凹凸のある生地と、季節で替えるのも一つの方法です。どの素材でも、汗や皮脂を含んだままにしないことが大切です。枕カバーやシーツは洗い替えを用意して、こまめに取り替えましょう。
枕の高さやかたさの好みは人それぞれです。あおむけでも横向きでも、首や肩に無理な力がかからず、寝返りしやすいものを選ぶとよいでしょう。
寝室の温度は「夏は涼しく、冬は冷やしすぎない」
寝室の温度は、夏はエアコンで涼しく保ち、冬は寝る前の部屋や夜中の寒さに気をつけるのが基本です。
以前の厚生労働省の指針では、寝具や寝間着を使う普段の生活で許容される室温は13〜29℃とされています。夏は高め、冬は低めでも、寝床の中が33℃前後に保たれていれば眠りは損なわれにくいと考えられています。
- 夏: 睡眠ガイドでは、寝室の室温が上がると睡眠時間が短くなりやすいとされ、エアコンで涼しく保つことが大切とされています。夜間の室内でも熱中症は起きているため、エアコンを上手に使いましょう。冷風が直接体に当たらない向きにするのがポイントです。
- 冬: 寝床が温かければ眠りへの影響は小さいとされますが、夜中のトイレや朝の起床時に急に寒さにさらされると体に負担がかかります。WHOの住まいの指針では、冬の室温を18℃以上に保つことがすすめられています。寝る前に過ごす部屋も暖かくしておくとよいでしょう。
「エアコンは28℃」は睡眠の目安?
よく聞く「28℃」は、冷房時の室温の目安として省エネの呼びかけで使われてきた数字で、睡眠のための推奨温度ではありません。寝苦しさを感じるなら、自分が暑くないと感じる温度に調節しましょう。ほかの睡眠の俗説は寝る前に避けたい習慣とよく聞く睡眠の俗説で紹介しています。
湿度は「蒸し暑さ」と「乾燥」の両方に気をつける
同じ温度でも、湿度が高いと夜中の目覚めが増え、深い眠りが減ると考えられています。蒸し暑い季節は、エアコンの除湿や扇風機で空気を動かすなどして、こもった湿気を逃がしましょう。
寝室全体の湿度について、公的な資料で具体的な数値の目安は示されていません。冬はエアコンの暖房で空気が乾きやすいため、加湿器を使ったり洗濯物を室内に干したりして、乾燥しすぎないよう整えます。温度と湿度を一度に見られる温湿度計を寝室に置いておくと、季節の変化に気づきやすくなります。
寝具そのものも湿気を含みます。シーツや枕カバー、ケットはこまめに洗い、布団は晴れた日に干したり風を通したりして、湿気をためないようにしましょう。
明るさと音は「できるだけ暗く、静かに」
寝室はできるだけ暗く、静かにしておくのが基本です。睡眠ガイドでは、寝ている間は弱い光でも夜中の目覚めが増えるという報告があるとされています。
- 明るさ: 外の明かりが入るなら遮光カーテンを。夜中にトイレに起きる方は、まぶしい天井の照明ではなく、足元灯や間接照明など目に直接入りにくい明かりを使うと、転倒予防にもなります。
- 音: 寝室の騒音は寝つきの遅れなどと関連するとされています。防音性のあるカーテンを使う、寝床を窓から離すといった工夫も一つの方法です。エアコンのような一定の音より、突然の大きな音のほうが目を覚ましやすいともいわれます。
パジャマと寝具は「組み合わせ」で考える
寝心地は、パジャマと寝具の組み合わせで決まります。厚手の起毛パジャマに厚い掛け布団を重ねれば暑くなりすぎ、薄手のパジャマに薄い掛けものだけでは冷えてしまいます。
組み合わせのヒント
- 暑がりの方は、パジャマは薄手の二重ガーゼや綿素材にして、掛けもので調節する
- 寒がりの方は、フランネルなどの起毛素材や長袖のパジャマに、ケットを1枚足す
- 季節の変わり目は、長袖パジャマ+薄手の掛けもの、半袖パジャマ+ケットなど、どちらかで調節できる余地を残す
- 汗をかきやすい季節は、パジャマも寝具も洗い替えを用意しておく
季節ごとのパジャマの選び方は季節別の寝るときの服装、素材やサイズの選び方は寝るときの服装ガイドで紹介しています。眠れない状態が続くときは、寝具や環境だけで解決しようとせず、医療機関にご相談ください。
よくある質問
寝室は何度にすればよいですか?
1つの数値で決まっているわけではありません。以前の厚生労働省の指針では、寝具や寝間着を使う普段の生活で許容される室温は13〜29℃とされ、夏は高め、冬は低めでも、寝床の中が33℃前後に保たれていれば眠りは損なわれにくいと考えられています。夏はエアコンで涼しく、冬は寒くなりすぎないように整えましょう。
冬の寝室が寒くても、布団が暖かければ大丈夫ですか?
寝床の中が温かければ、眠りへの影響は小さいとされています。ただし、夜中のトイレや朝起きたときに急に寒さにさらされると体に負担がかかるため、注意が必要です。WHOの住まいの指針では、冬の室温を18℃以上に保つことがすすめられています。
寝室の湿度はどのくらいがよいですか?
寝床の中の湿度は50%前後が目安とされています。同じ温度でも湿度が高いと目覚めが増え、深い眠りが減ると考えられています。寝室全体の湿度について公的な数値の目安は示されていないため、蒸し暑い季節は除湿、乾燥する季節は加湿を心がけましょう。
寝るときに小さな明かりをつけていても大丈夫ですか?
できるだけ暗くして寝るのがすすめられています。寝ている間は弱い光でも夜中の目覚めが増えるという報告があります。夜中にトイレに起きる方は、足元灯や間接照明など、目に直接入りにくい明かりを使うとよいでしょう。
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