このページでわかること
- 入浴の3つの作用と、湯船につかる習慣について研究でわかっていること
- お湯は41℃以下・つかるのは10分までが目安。事故を防ぐ5つのポイント
- 湯冷めしないお風呂上がりの過ごし方
- 反動をつけずに20秒以上。お風呂上がりのやさしいストレッチ4つ
もくじ
- 湯船につかると、体には3つの力がはたらく
- お湯は41℃以下、つかるのは10分までが目安
- 入浴中の事故を防ぐ5つのポイント
- お風呂上がりは、湯冷めしないうちに着替える
- ストレッチの基本は「反動をつけず、20秒以上、気持ちよく」
- お風呂上がりのやさしいストレッチ4つ
- 無理をしない。体調に合わせて
- よくある質問
湯船につかると、体には3つの力がはたらく
湯船につかると、体には温熱・静水圧・浮力の3つの力がはたらきます。体が温まり、水の重さで体に圧がかかり、浮力で体が軽く感じられるのが、シャワーにはない湯船ならではの特徴です。
| 作用 | どんなはたらき? |
| 温熱 | お湯の温かさで体が温まる |
| 静水圧 | 水の重さで体に圧がかかる。首までつかるほど大きくなり、心臓や肺には負担にもなる |
| 浮力 | 体重がおよそ10分の1ほどに感じられ、ふわっと軽くなる |
湯船につかる習慣については、国内の大規模な研究も行われています。65歳以上の人を追跡した研究では、ほぼ毎日湯船につかる人はそうでない人より要介護認定を受けるリスクが低い傾向があり、40〜50代を追跡した別の研究では心血管疾患のリスクが低い傾向が報告されています。どちらも観察研究のため「湯船に入れば防げる」とまでは言えませんが、湯船の時間を大切にしたくなる結果です。
お湯は41℃以下、つかるのは10分までが目安
お湯の温度は41℃以下、湯船につかる時間は10分までが目安です。消費者庁はこの目安を示し、42℃のお湯に10分つかると体温が38℃近くまで上がり、意識がぼんやりして溺れるおそれがあると注意を呼びかけています。
寝る前に入るなら、就寝の約1〜2時間前に、少しぬるめのお湯につかるのがおすすめです。厚生労働省の睡眠ガイドでは、このタイミングで体を温めると寝つきやすいとされ、熱すぎるお湯はかえって寝つきを妨げる可能性があるとされています。詳しくは寝る前のおすすめ習慣で紹介しています。
心臓や肺に持病がある人、体力に自信のない人は、みぞおちくらいまでつかる半身浴のほうが、体への負担が小さいとされています。ただし、半身浴のほうが健康によいという根拠はなく、体を温める力はむしろ全身浴より小さくなります。
入浴中の事故を防ぐ5つのポイント
お風呂の時間を安心して楽しむために、脱衣所を暖める、急に立ち上がらないなど、事故を防ぐポイントを押さえておきましょう。消費者庁によると、令和5年に浴槽で亡くなった65歳以上の人は6,541人で、同じ年の高齢者の交通事故死より多く、特に12月・1月に多くなっています。
入浴前後のチェックリスト
- 入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく
- お湯は41℃以下、湯船につかるのは10分までにする
- 湯船から急に立ち上がらない
- 食後すぐ、お酒を飲んだあと、薬を飲んだあとは入らない
- 入浴前に家族にひと声かける
食後は血圧が下がりすぎて立ちくらみや失神を起こすことがあるため、食後1時間ほどはあけると安心です。お酒を飲んだ日は、アルコールが抜けるまで入浴しないようにしましょう。また、入浴の前とあとにはコップ1杯程度の水分をとり、入浴中も喉が渇いたらこまめに水分補給をしてください。
お風呂上がりは、湯冷めしないうちに着替える
お風呂から上がったら、体が冷えないうちに水気を拭き、ルームウェアに着替えましょう。ぬれたままでいると、体の熱が奪われて湯冷めしやすくなります。
汗が引くまでは、吸水性のよいパイル素材や、肌ざわりのやわらかいガーゼ素材のルームウェアがさらっと快適です。髪はしっかり乾かして、首まわりや寝具が湿ったままにならないようにします。
お風呂上がりの過ごし方
- タオルでこすらず、押さえるように水気を拭く
- コップ1杯の水分をとる
- 動きやすいルームウェアに着替える
- 髪を乾かしたら、照明を少し落としてくつろぐ時間に
ストレッチの基本は「反動をつけず、20秒以上、気持ちよく」
ストレッチは、反動をつけずにゆっくり、1か所20秒以上、痛くなく気持ちよい範囲で伸ばすのが基本です。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、ストレッチは柔軟性を高めるほか、心拍数が落ち着くなどリラックスにもつながるとされています。
| ポイント | やり方の目安 |
| 時間 | 1か所につき20秒以上。最初の数秒で伸び具合を確かめる |
| 動き | はずみや反動をつけず、ゆっくり伸ばす |
| 強さ | 痛くなく、気持ちよいと感じるところまで |
| 呼吸 | 息を止めず、ゆったり呼吸を続ける |
痛いほど強く伸ばすと、筋肉がかえって縮こまってしまうことがあります。「もう少しいけそう」くらいで止めるのがコツです。
「お風呂上がりがストレッチに一番よい時間」とまでは言えませんが、体が温まって気持ちがゆるんでいる時間なので、毎日の習慣にしやすいタイミングです。寝る前に行うなら、激しく動かず、静かな動きにとどめましょう。
お風呂上がりのやさしいストレッチ4つ
ヨガマットやラグの上でできる、首・肩、胸、脚の裏、腰まわりのやさしいストレッチです。全部で数分ほど。動きやすいルームウェアで行いましょう。

首・肩の横を伸ばす(左右20秒ずつ)背すじを伸ばして座り、頭をゆっくり片側に傾けます。反対側の肩は下げたまま、首の横が伸びるのを感じて。反対側も同じように。

胸を開く(20〜30秒)背中の後ろで両手を組み、組んだ手を体から少しずつ離します。肩甲骨を寄せるように胸を開き、胸と腕の付け根が心地よく伸びたところで止めます。

脚の裏を伸ばす(20〜30秒)脚を前に伸ばして座り、背すじを伸ばしたまま、おへそから前に体を倒します。ひざは軽く曲げてもOK。太ももの裏が気持ちよく伸びるところまで。

仰向けで膝を抱える(左右20秒ずつ)仰向けになり、片ひざを両手で抱えて胸のほうへゆっくり引き寄せます。お尻から腰まわりが伸びるのを感じながら、反対側も同じように。
2の胸を開くストレッチは、スマホやパソコンで丸まりがちな背中を伸ばし、姿勢を意識するきっかけにもなります。背すじが伸びると、胸元もすっきり見えます。バストまわりのいたわり方は夜のバストケアで紹介しています。
無理をしない。体調に合わせて
ストレッチは体調に合わせて、無理をしないことがいちばん大切です。首や肩、腰に痛みがあるとき、持病があるとき、妊娠中のときは、行う前にかかりつけの医師に相談してください。
お風呂上がりにのぼせやふらつきを感じたら、ストレッチはやめて、水分をとって休みましょう。伸ばしている途中で痛みやしびれが出たときも、すぐに中止してください。
ご注意
この記事は、入浴とストレッチについての一般的な情報です。体調や持病について気になることがあるときは、自己判断せず医療機関にご相談ください。
よくある質問
お風呂のお湯は何度にすればよいですか?
41℃以下を目安にしましょう。消費者庁は、湯温41℃以下・つかる時間10分までを目安としています。寝る前の入浴なら、熱すぎない少しぬるめのお湯のほうが寝つきを妨げにくいとされています。
お風呂上がりのストレッチは毎日したほうがよいですか?
無理のない範囲で続けられるなら、毎日の習慣にするのもおすすめです。公的な資料では、ストレッチは柔軟性を高め、リラックスにもつながるとされています。体調がすぐれない日や痛みがある日は休みましょう。
ストレッチは1回何秒くらい伸ばせばよいですか?
1か所につき20秒以上、ゆっくり伸ばすのが目安です。反動をつけず、痛くなく気持ちよいと感じる範囲で、呼吸を止めずに行いましょう。
食後やお酒を飲んだあとにお風呂に入っても大丈夫ですか?
食後すぐや飲酒後の入浴は避けましょう。食後は血圧が下がりすぎることがあり、お酒を飲むと一時的に血圧が下がるため、入浴中の事故につながるおそれがあるとされています。食後は1時間ほどあけ、お酒はアルコールが抜けてから入りましょう。
この記事に出てくる用語
睡眠とルームウェアを知るトップへ